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Please use this identifier to cite or link to this item: http://hdl.handle.net/10928/1004

Title: 職業構造の変化のなかでの社会階層の再生産 : 非正規雇用の拡大と機会の不平等
Other Titles: The Reproduction of Social Stratification during the Change of Occupational Structure : The Increase of Non-Regular Workers and the Inequality of Opportunity
Authors: 内藤, 準
NAITO, Jun
Keywords: 機会の不平等
社会階層
再生産
非正規雇用
2015年SSM調査
Issue Date: 18-Mar-2018
Publisher: 成蹊大学文学部学会
Abstract: 従来標準的に用いられてきたSSM 職業大分類(SSM8分類)における階層の世代間移動をみると、2015年には階層の再生産が弱まっていることが見て取れる。だがそこから即座に、職業階層の世代間移動における「機会の平等化」が進んだということはできない。職業構造や人びとの価値観の変化の中で、新たな階層性の軸が重要になっている可能性があるからだ。そこで本稿では、近年の職業構造の変化である「非正規雇用の拡大」に着目し、非正規雇用が基本的に低階層に位置づけられることを確認したうえで、非正規雇用に到達する機会に出身階層間の格差が生じている可能性を検討する。SSM調査データを用いて分析すると、1995年から2005年にかけては出身階層を問わず非正規雇用への到達率が上昇したのに対し、2005年から2015年にかけては出身階層によって顕著な格差が生じていたことが分かった。とくに上層ホワイトカラーと農業層では2005年以降ほとんど非正規雇用到達率が上昇しなかった一方、下層ブルーカラーではさらに大幅に到達率が高まるという新たな機会の不平等が明らかになった。本稿の分析結果からは、職業構造や価値観が変化するなかで、従来の職業分類でみた階層の再生産が弱まったとしても、階層の「上/下」や「有利/不利」がこれまでとは異なる軸に移行して新たな機会の不平等が生じたり、親子で異なる軸であっても「低階層からは低階層へ、高階層からは高階層へ」という「階層性の再生産」が維持されていく可能性があることが示されている。
URI: http://hdl.handle.net/10928/1004
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